看護と思いやり

2021年11月11日木曜日

受験生向け

t f B! P L
こんにちは前橋准看です。みなさんはこのゴーグル見たことありますか?
スキーやスノボの時に付けるゴーグルと比べると見える範囲が狭いようですし、黄色い色もついているようです。これは老人体験用のゴーグルです。加齢により視野が狭まったり、視界の明瞭度が曖昧になり、黄色みを帯びてものが見えるようになります。それらの症状を再現したのが上の写真のゴーグルになります。

視力の低下に加え、聴力も低下する方もいますので、耳栓をして聴力低下を再現します。
老人体験用のセットを着用すると、通常時とどのような違いがあるのか考えながら演習をすすめます。

学生の様子を見ていると、「今から動かします」「少し揺れます」など、これから患者さんに起こることを前もって伝えているのが分かりました。視覚や聴力が低下するということは周囲の様子を把握しにくいということです。実際に、このゴーグルをした学生に話しを聞いてみると、何も装着していない時に比べ、車椅子やベッドの移乗時に怖さを感じたと言っていました。


私たちは日常生活の中で目や耳から入ってくる情報を無意識に頼っていることがよくわかります。その情報が少ない、またはない状態というのは心細いですね。そうした時に、周りの人からのちょっとした声掛けで救われるという人も少なくないと思います。

腕に麻痺のある患者さんを想定した演習。ベッドから車椅子への移乗を行います。左手の自由がないとバランスを取るのが難しそうだし、万が一転んでしまった時にはとっさに手を付といった行動もできません。お年寄りであれば筋力や骨が弱くなっている方もいますよね。
そうした「万が一」起きないよう細心の注意を払いながら着実に移乗を行います。





 









患者さんが抱える怖さや不安をなくし、安楽に過ごしてもらうため、相手の気持ちを知ることは非常に大切なことなんだと思いました。今回の演習で怖さを感じた学生は、実際に患者さんを看護する時にこの演習を思い出してくれることと思います。


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